それでも好きやねん 第28話|静寂の中で

理絵は俺に背中を向けたまま、テレビを見ていた。

俺はそんな理絵の背中に、ぴったりと体を寄せた。

背中越しに伝わる理絵の温もり……。

この瞬間は、いつだってドキドキするものだ……。

恐らく、俺の心臓の鼓動も理絵に聞こえていたはずだ……。

しかし、なかなか次へ進むきっかけがない。

しばらくそのままでいた俺は、意を決してリモコンを手に取った。

そして──。

テレビを消した。

『あ~!』

突然テレビが消えたことに驚いた理絵が、振り向きながら声を上げる……。

その瞬間、俺は理絵の言葉を塞ぐように唇を重ねた……。

テレビの音が消えた静かな部屋。

そこには、俺と理絵の気配だけが残っていた……。

▶ 第29話へ続く…

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